バブルの物語
- 作者: ジョン・ケネス・ガルブレイス,鈴木哲太郎
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2008/12/19
- メディア: 単行本
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またしても金融関係の本。
それにしてもバブルというものは終わってみないとわからないということが悩ましいですね。
正直、こんな本が早くに出てるなら、誰かはじける前になんとかしろよと思ってしまいます。
20年も前にこの本が世に出ていますが、その間にもITバブルや今回のサブプラショックなど、金融に関する記憶はせいぜい20年といったガルブレイスの予測を上回る速さで、バブルが弾けています。
たぶん、現在のような資本主義社会では、バブルをなくすことは不可能でしょう。
逆に、このようなある意味後先考えない突っ走ったエネルギーが人類社会を動かしている部分もあるような気がします。
だから、バブルに踊る「熱狂」がなくなったとき、停滞してしまうかもしれません。
それとも現在の経済至上主義から脱却して、心の豊かさを追求する世の中になったら、なくなtyているかもしれませんね。
それでも、そのベクトルに向かうエネルギーの一部は違うバブルに向かって突っ走っていくとは思いますがいかがでしょうか。
■投機のエピソード
投機のエピソードは常に、ささやきによってではなく大音響によって終わる。
陶酔的熱病のエピソードは、それに参加している人々の意思によって、彼らを富ましている状況を正当化するために、守られ、支えられる。
また、それに対して疑いを表明する人を無視し、厄介払いし、非難する意思によっても、同様に防衛されている。
■投機に共通する要因
1 金融に関する記憶は極度に短い(せいぜい20年)
2 金と知性が一見密接に結びついているかのように思われていること
■一九二九の大恐慌
この金融上の革新とは、いつものことながら、「てこ(レバレッジ)」の驚異が再発見されたこと、ならびに天才としてもてはやされた人が続出したことである。
■愚かさと高度の懐疑主義(本書全体の教訓)
金と密接にかかわっている人たちは、ひとりよがりな行動や、ひどく過ちに陥りやすい行動をすることがありうる。
興奮したムードが市場に拡がったり、投資の見通しが楽観ムードに包まれるような時や、特別な先見の明に基づく独特の機会があるという主張がなされるような時には、良識あるすべての人は渦中に入らない方がよい。
- 作者: ジョン・ケネス・ガルブレイス,鈴木哲太郎
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