テキトー税理士が会社を潰す
- 作者: 山下明宏
- 出版社/メーカー: 幻冬舎メディアコンサルティング
- 発売日: 2009/01
- メディア: 単行本
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会計の基本理念はゴーイング・コンサーン。
ゴーイングコンサーンとは、「継続企業の前提」「企業の存続可能性」などと訳され、会社が将来にわたって事業を継続していくという前提のこと。
本書では、中小企業の会計を扱う税理士の仕事は、単なる記帳代行などではなく、どうしたら中小企業が将来にわたって経営を続けていくのかに視点をおいて論じています。
本書でいう、テキトー税理士とは、
・記帳転記を専業にしているコピー機税理士
・年に数回しか訪ねてこないご無沙汰税理士
・「税務調査」は不可避というイイイワケ税理士
・「IT会計は面倒だ」という化石税理士
・経営助言を一切しないダンマリ税理士
・コンサルタントを紹介してくる紹介好き税理士
・顧問料の安さを売りにしている激安税理士
以上、ひとつでも当てはまったら、その税理士は間違いなくテキトーだということです。
著者は、きめ細やかなサービスで、その時々の適切な、そして経営者の経営理念に沿ったアドバイスなど、それらの真逆をいったサービスを売りにしているようです。
これまで漠然としたイメージしか持っていなかった税理士に対して、こうあるべきだという姿を見せてもらったのは収穫でした。
しかし、本書の中では、経営コンサルなんて不要、全部税理士に相談したらいいという論調も見受けられるので、実際はそこらへんの線引きはどうなっているのか、もう少し別の角度からの意見も聞いてみたいような気がします。
そんなことを考えていると、税理士さんは単に試験に通って会計・税務のことができればいいというわけではなく、経営全般のことについての知識が必要なんですね。
でも、それって税理士がみんな持っている能力なのでしょうか。
たぶん数字だけ強くて、経営や営業について他人に指導できるほど詳しくないという方もたくさんおられるような気もします。
だからこそ著者の税理士事務所の強みというものが、そこらへんにあるということなんでしょうね。
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