下流社会
- 作者: 三浦展
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2005/09/20
- メディア: 新書
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下流社会という言葉は知っていましたが、この本はなんとなく読む気がせず、いままで読もうとしませんでした。
「下流」という言葉に対して、自分はそうではないという反発心みたいなものがあったのかもしれません。
それにベストセラーになっていたので、その点でも敬遠していました。
しかし、読んでみて社会学的にはわかりませんが、非常に説得力というか、私たちが普段感じていることを言葉で表現してくれたなと思いました。
確かに、上流との格差は開いたといわれているし、これからの自分の生活が向上していく見込みもない。
であれば、世の中一般で言われているような社会的な常識・生き方なんて考えず、その日その日を自分のやりたいように生きていけばいい。
程度の差はあれ、こんなギャップを感じているのではないかなと思います。
個人的には、そんなギャップを感じていながら、だったら自分はどこまでいけるかとことん頑張ると思うタイプのようです。
あんまり稼ぎは多くはありませんが、少しでもいわゆる「上」にあがれるように努力する。
今は、その過程に価値を見出していくしかないと思っています。
■はじめに
「下流」とは、単に所得が低いということではない。
コミュニケーション能力、生産能力、働く意欲、学ぶ意欲、消費意欲、つまり総じて人生への意欲が低いのである。
その結果として所得が上がらず、未婚のままである確立も高い。
彼らの中には、だらだら歩き、だらだら生きている者も少なくない。
その方が楽だからだ。
■「上」に対して物を売るノウハウが必要になる
今後、「中」が減って、「上」が増えるとすれば、「上」に向かって商品をつくるノウハウがもっと必要になってくる。
■あとは悪くなるだけという不安―普通の人に展望がない
現在の30歳前後の世代は、少年期に非常に豊かな消費生活を享受してしまった世代であるため、今後は年をとるほど消費生活の水準が落ちていくという不安が大きい。
これは現在の40歳以上にはない感覚である。
■階層は性格できまる?
勝敗を決定づける軸の1つは、あきらかに「コミュニケーション」である。
コミュニケーションが苦手と思いこまされてしまった子どもは、早々と自分自身を「負け組」に分類してしまう。
この種のコミュニケーション格差がそのまま延長された果てに、「ひきこもり」のような問題が析出するといっても過言ではない。
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