就活のバカヤロー

就活のバカヤロー (光文社新書)

就活のバカヤロー (光文社新書)


■「焼肉の生焼け理論」

心の中では誰もが「生焼けじゃおいしくない」と思っている。

でも、他の人に食べられるのはおもしろくない。

かくて、みんな生焼けのまずさを我慢して食べることになる。

結局、満足する人は誰もいない―。



本書では、就職活動、いわゆる「就職」をこの「焼肉の生焼け理論」にあてはめて、学生・企業・大学がどのように茶番を演じているのかを紹介しています。

自分自身はきちんと就職活動をしなかったので、とやかく言える身分ではありませんが、学生の自己PRは往々にして、紋切型の型にはまったものになってしまうものなのでしょう。

でも、本当に優秀な人間は、自分の思っていることをきちんと口に出して、きちんと企業から評価されて採用されているのではないでしょうか。


最近、読んだ「中学受験の失敗学」と同じように、本書も華々しい優秀な学生の行動ではなく、その他大勢の「橋にも棒にもかからない」程度の学生について当てはまるものなのかなと思います。


しかし、就活産業がかなり大きなビジネスになってしまっている現状もあり、最近の学生さんは大変だなと感じました。


先日、転職の採用面接を経験しましたが、そこでの志望動機は本書で紹介されているような通り一遍のものだったと反省しました。

それでも採用してもらったのは、その後相手の発言の真意を見抜いて、いわゆる企業が求める人材像の核心をついたからだったのかなと自負しています。


結局は、ドラッカー先生も言っているように、成果をあげる人間は

1 なされるべきことを考える

2 組織のことを考える


以上の2つを成果をあげるための8つの習慣の最初の2つに挙げています。


就職活動にもやはりプロフェッショナルの条件というものが必要なようです。






就活のバカヤロー (光文社新書)

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