やっぱり変だよ日本の営業

やっぱり変だよ 日本の営業

やっぱり変だよ 日本の営業


ソフトブレーン創業者の宋文洲氏の営業手法についての本。

グループ全体で「非製造部門の効率化」を支援するソフトブレーン

本の内容も、きちんとした筋道を立てて、効率的な営業とはどのようなものか紹介されています。


「営業とはセールスではありません。

企業の営業は、営業マンの営業と全く異なります。

これまで語られたことのない企業の営業に私は問いたい。

世界でも、日本でも、セールスの力に頼って成長し続けた企業がどこにありますか。」


「押し売りは日本の経済を蝕んできました。

過剰サービスの偽善は、営業の効率を悪くしてきました。

モノ作りへの過剰意識は、日本企業の営業力を弱くしてきました。」


必要なのはセールスの方法ではなくて、顧客のニーズに応えること。

企業の営業とは売ることではなく、「事業を営む」こと。

今、ドラッカーのマネジメントについて読んでいますが、その中でもこの本と同じようなことが書かれていました。

やはり、本質はつながっているのです。

で、この本を読むと営業のことだけでなく、仕事をいかに効率よくやらなければならないかについても考えさせられる一冊です。


トップセールスマンの美談

しかし、これらのハウツー本を書いたトップセールスマンは、誰も「私は他のトップセールスマンが磨き上げたノウハウのお陰でトップセールスの地位を獲得した」とは言いません。


■なぜ、営業のせいにするのか

「和」には「集中」と「共有」という意味もあります。

したがって今の社会環境下では「理念の共有」と「情報の共有」と解釈すべき


■営業拠点は、なぜあるのか

人間集中度×情報共有度=一定
 5人  ×  2  =10(昔)
 2人  ×  5  =10(今)

昔は離れた場所の社員間で情報共有の手段が少なかったため、人が事務所に集まって情報を補い合いました。

しかし、インターネットが発達した現在では、離れたままでも多くの情報を共有することができます。

過去と同じ密度と頻度で、社員を事務所に集めることには合理性がありません。


■ITの泥仕合

営業を経験した人であれば、営業とは情報の勝負だと分かります。

しかし、日本の経営者の多くはまだ「営業は根性」論の世界にいます。

だかこそ、ITについて議論することが大切なのです。


また、これに加え、営業のプロセス(業務フロー)自体も改善する必要があります。

営業プロセスをセグメント化し、一人の営業マンにすべてを担当させないようにするのです。


■アマとプロの違い

戦い方は会社が決めることであり、その社員が決めることではない。

会社が決めた戦い方で負けた場合、その責任は社員にない。

だから勝っても負けても社員は本当の情報を教えてくれる。

リアルタイムで真の情報に基づいて戦略戦術を編み出すのが、プロの営業管理だ。


■ITとは

日本の経営者にはITを技術問題だと勘違いし、分からないことを自慢する人がいます。

これは大きな間違いです。

ITは経営理念の問題です。

「いかに今の情報通信時代に合う経営を行うか」という経営理念です。

その理念を理解しないで現場任せで導入しても、期待するほどの効果がでないのは当然です。








やっぱり変だよ 日本の営業

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