怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか

怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか (新潮新書)

怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか (新潮新書)


感性リサーチの黒川伊保子さんの発音体感に関する本。

言葉は、意味を持つから脳が反応するのではなく、口の中の音の響き自体に差異があり、そこからモノの性質に応じた言葉ができあがっていく。

だから、言葉に対して脳がどのように反応するかが重要なのではなく、口の中でつくられた口腔内の現象に対して「感じる半球(右脳)」が感じることにより、ことばに対する感性が決まってしまう。

そんな内容の本です。


タイトルの「怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか」は、男たちを興奮させる濁音四音(B,G,D,Z)が膨張+放出+振動という発音構造からきているからとしています。確かにこの4音は、ブレイクスルー系清音(T,P,K)に振動を加えたもので、これが男性の生殖行動と同じ象を持っているから、男性は男性的なものとして喜びを覚えるようです。

確かに、ゴジラガンダム、ジャンプ、マガジンなど男が好きなものは、これが当てはまるものが多いので納得です。


この発音体感・サブリミナルインプレッションは、何かこれから有名になっていくような気がします。

巷で流行っている血液型診断みたいに、発音体感で名前を診断するみたいな形で一般的になることもありうるかなと感じました。



それから、本書では最後に多言語に対する日本語の特異性についてふれられています。

日本語のみ、音の構造を二次元化していること、言葉を一文字ずつ区切ることができるなど、何か日本人としてうれしくなるようなことも書いてありました。




怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか (新潮新書)

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