第1感 「最初2秒」の「なんとなく」が正しい

第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい

第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい


考えた末の決断よりも直感に従って瞬時に下した決定の方が正しいことがある。


このことはスポーツなど瞬間的な判断が要求されることだけでなく、経営者が重要な決定をする際にも有効であることと言われています。

本書は、そのような一気に結論に達する脳の「適応性無意識」と呼ばれる働きを、次の3つのフレームワークを用いて検証しています。


1 瞬時に下した決断も、慎重に時間をかけて下した結論と比べて、決して見劣りしないという事実に目を向けてもらうこと。

2 第1感を信じていい場合と信じてはいけない場合を区別することは可能なのか。

3 「第1感は養うことができ、自由に操れるものだ」ということ



この本を読んでまず思ったことは、「ユーザーイリュージョン」の意識と無意識の情報の処理能力の圧倒的な差。50ビットと1100万ビットの差があるとすれば、この第1感の正しさは理解できるように思えます。


ただ、これはフレームワークの1だけの説明にしかならず2と3はもう少し考える必要がありそうです。


2については「情報過多が判断の邪魔をする」で

・正しく判断するには熟考と直感的な思考のバランスが必要
・優れた判断には情報の節約が欠かせない

以上2つの教訓が示されています。

これは要するに囲碁棋士が対局中に瞬間的に一手が見えるだとか、数学者は難しい問題を考えているときほど脳は外部の情報をシャットダウンしているといったような事例と似たような状況なのかなと思います。


囲碁棋士にしても数学者にしても、熟考を常に続けている環境の中で最後の決め手が論理を超えた直感が必要になってくる。そのようなときは外部の情報を節約して、無意識での情報処理に依るところが大きくなってくるのではないでしょうか。



この本を読んでますます無意識の重要性というものを認識させられました。






第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい

第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい