日本でいちばん大切にしたい会社

日本でいちばん大切にしたい会社

「キャッシュを最大化すること」

いまの世の中は、このことが最も重視された社会になっています。

特に会社・企業はその中心に存在する一方、ライブドア事件や船場吉兆・赤福などに見られるように、利益中心に走りすぎた結果、市場から退場を余儀なくされた企業も出てきています。

このように見ると、会社というものは貪欲に利益のみを追い求める存在であり、またそうしなければ存続できないような錯覚に陥ってしまいます。

本書は、現在の利益至上主義の体制とは真逆をいく、社員中心・顧客中心・社会貢献が目的にしつつ、長期間にわたって増収増益を続けている会社を紹介しています。

文章は少し感情がこめられすぎて鼻につくところもないことはなかったんですが、それだけ著者の思い入れが強い会社ばかりということでしょうか。

本書では、会社経営を「五人に対する使命と責任」を果たすための活動と定義しています。

五人とは、「社員とその家族の幸せ」「外注先・下請先の社員の幸せ」「顧客の幸せ」「地域社会を幸せにし、活性化させる」「自然に生まれる株主の幸せ」です。

要するに自社の会社経営を通して世の中に広く貢献していくことだということです。

実際、紹介された会社は、障害者を大量に雇用したり、自治体に歩道橋を設置し工場内に通学を設置するなど、通常では儲けにつながらないことを積極的にしています。

それに社員は、積極的に働き、毎年定員の１０００倍の学生が入社を希望するところもあるそうです。

正直、こんな夢みたいな会社あるのかと首をかしげてしまいそうになりましたが、うちの会社になくて、ここの会社にあるものがやはり存在していると思います。

■顧客主義、社会貢献を明確に打ち出している会社の方針を愚直に守り続けていること

■無理な拡大路線に走らないこと

■会社を興した段階で、利益の追求に走るのではなく「何のためにその会社を興したいのか」というイメージを持っている

働くことは生きること

俺が俺がの「我」じゃなくて、おかげおかげの「下」でいけよの精神が大切なんでしょうね。

日本でいちばん大切にしたい会社