知的複眼思考法


常識にとらわれた単眼思考を行っていては、いつまでたっても「自分の頭」で考えることはできない。


東大教授の苅谷剛彦先生による、主に大学生を対象にした思考法についての本。


もう30歳目前ですが、学生のときに読んでおけばよかったと思ってしまう内容でした。大学に入ったばかりで、まだ勉強に対して非常にポジティブだったころに読んでいれば、大学生活が変わっていたかもしれないと感じてしまいました。


まあ、思っただけですけど・・・


しかし、論文を書くときに全く「自分の頭」で考えることができなかったので、本当に身にしみる内容でした。



■内容を鵜呑みにしない態度を身につけること
 
 眉に唾して本を読む。意味不明なところや、論理の飛躍に注意


■「批判的に読む」とは、著者の思考の過程をきちんと吟味しながら読もうとすること。論理を追うこと。
 

■問いから疑問へ

 疑問と問いとの決定的な違いは、疑問が感じるだけで終わる場合が多いの に対して、問いの場合には、自分でその答えを探し出そうという行動につ ながっていくという点にある。


■「なぜ」という問いかけを繰り返す。

 「なぜ」という問いかけによって、「問い」を細かく砕いていき、漠然そ した「問い」から詳細かつ具体的な「問い」へと導いていく。


■概念はサーチライトである。

 新しい概念の発見によって、新しい問題が見えてくる。



以上、関心してばかりですが、じゃあこの本を批判的に読んでみて、論理的におかしいところはあったかと聞かれると答えに窮してしまいます。


ただ、本書を読んでみて、著者が例題の中でいろいろな分類をしていることがいくつかあったんでしが、そのときの分類がしっかりMECEになっていました。

また、「なぜ」を繰り返すというのは、ロジックツリーなどで大きな問題の原因を洗い出し、その原因を解決する課題を導き出すということと同じなんですね。


やはり、ビジネス思考のスキルと根っこはつながっているみたいです。