子どもへのまなざし

子どもへのまなざし (福音館の単行本)

子どもへのまなざし (福音館の単行本)


乳幼児期は子どもの人格の基礎をつくる重要な時期です。


大人になってから高校や大学へ入りなおしてやり直すことはできるが、保育園をもう一度、赤ちゃんをもう一度やることはできません。

この時期に子どもに対してどのような接し方をするかでその子の今後が大きく左右されます。


大事なことは、子どもの成長を急がずゆっくりと「待つ」ということ、また過保護の心配などせず子どもの要求をきちんと満たしてあげることです。



「待つ」ことは非常に重要なことです。

逆に、子どもの成長への過剰期待は親の自己愛の投影であり、自由な発達の妨げ、主体性の阻害につながります。



子どもの要求を満たしてあげることは、乳幼児期の発達や成長の要件として必要なことであり、これを満たしてあげないとストレス耐性の弱い、不信感、無力感の強い子になってしまうといいます。


反対に、適切に望んだことを満たしてあげれば、自信・信頼の感情が芽生えていきます。乳児は自分では何もできないので、望めば実現するということを教えることにつながるそうです。

また、6か月から2歳くらいまでの間に、子どもがしようとすることに対してどのようにすればいいかを教えることで、人間的な感情や感性を養うことをソーシャル・レファレンシングといいます。



結局、子どもを育てることは、子どもを期待できる喜びよりも、子どもを幸せにできる喜びを大事にしていくことが必要です。


期待できる喜びというものは、大きすぎると「条件付きの愛情」になってしまします。

反対に、幸せにできる喜びは、大きくなっても「条件付き」の愛情ではなく、子どものありのままに満足し、子どもの望んだことをしてあげることにつながっているのです。


そこを押さえておけば、あとは自然に成長していってくれるはず。

うちの子どもはまだ2カ月ですが、これからの成長に備えるために「ゆっくり待つ」こと「子どもの要求を満たしてあげる」ことを忘れずにいようと思います。


それから、子どもは小さいときほど身近な人が手本になる。言ったことは守らないが、親のやっていつことをまねする、という記述がありました。

確かに、自分の子ども時代を思い出しても、そのとおりと頷いてしまいます。個人的には、ここは気をつけていきたいですね。




子どもへのまなざし (福音館の単行本)

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