入門!論理学

入門!論理学 (中公新書)

入門!論理学 (中公新書)


論理学の入門書。


入門書といっても、論理学を学ぶ学生が読む入門テキストではなくて、「哲学」というか論理学の根本的なところを紹介したものです。


論理とは、「ことばとことばの関係の一種」である。

ことばは意味の関連性をもっていて、それがことばとことばをつなぎ、意味のネットワークを作ります。

そのネットワークを踏みはずさず、正確に行き来できるひと、それが「論理的」なひとにほかなりません。


たとえば、「論理的な人は、常識的だ」というということが正しいとしたときに、「常識的な人は、論理的だ」とは必ずしも言えません。


上記のようにことばのネットワークは行き来自由というわけでなく、そのときどきで状況が変わってしまいます。


このようにことばとことばのつながりを、論理的な導き(演繹的推論など)で推論していくのが論理学なのです。


さらに論理学は日本語をある程度知っていることを前提にしています。

また、ことばのつながりに関しての学問なので、文法のひとつみたいなものと捉えても間違いではないそうです。



この本は、論理学のテキストよりも理論的・概念的でないんですが、理論ではなくもっと実用的なことを学びたい人には同じく野矢茂樹著「論理トレーニング101題」を読むことをお薦めします。







入門!論理学 (中公新書)

入門!論理学 (中公新書)