私をうつにした職場
私をうつにした職場―働きすぎの人こそかかりやすい“ビジネス習慣病”に克つ
- 作者: 週刊ダイヤモンド編集部
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2008/11/29
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 3回
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うつにかかるビジネスマンが「赤点社員」なのではなく、うつを生み出す職場こそ「赤点職場」なのだ。
私の職場にもうつになる人が後を絶ちません。
神田昌典さんの「成功者の法則」で、病欠する社員が続くのは、社員のせいではなく、職場に問題があると書かれていたのを見てから、これは自分の職場も同じではないかとずっと思ってきました。
そんな訳で、本書のタイトルと冒頭の言葉を見て、即買してしまいました。
中身は、うつになる職場の共通点、うつへの対応法など一通りのことが書かれています。
最終的には、「赤点職場」しないための対策が紹介されていますが、基本的に以前読んだ「不機嫌な職場」のフレームワークをそのまま紹介していたような感じです。
結論に新鮮味はありませんでしたが、あらためて職場のあり方を考えさせられました。
でも、やはり思うのは、職場のコミュニケーションが重要とありますが、それもコミュニケーションの質と量によるものだと思います。
詳しくなると愚痴になりますが、例えて言うなら「飲みすぎれば果汁でも毒になる」(ヒンズーのことわざ)といったところでしょうか。
■こんな職場に誰がした
「幸福な家庭は互いに似ているが、不幸な家庭はそれぞれに不幸な顔を持つ」とロシアの文豪トルストイが著したように、不機嫌な職場の原因は多種多様、そして複合的だ。
■職場環境の悪化と精神疾患
かつてうつは「中年期からの病気」とされ、「20代、30代の患者はまれ」というのが定説だった。
ところが現在のボリュームゾーンは、若い働き盛りの世代に移っている。
■休職中はゴロゴロ、ダラダラが鉄則!
質のよい休養のポイントは「十分な睡眠」「栄養補給」「行動の制限」
■〝仕事中だけ〟うつ病になる30代が増えている
新型うつの患者は病気を隠さない。
進んで病院を訪れ、躊躇せず会社を休む。
■うつ病の患者は神経が〝戦闘モード〟
仕事を休ませるかどうかの判断は、第一に勤怠が整わない場合、第二に、出勤はしているが、仕事にはなっていない場合。
■〝5割の力〟で仕事なんて絶対にありえない
「うつはこころの骨折」だ。
「ふだんの5割の仕事量で働き続けなさい」などと言う医師もいるが、暴論である。
これは骨折をした運動選手に「5割の力で走れ」と言っているようなもので、病気が悪化するのは火を見るより明らかである。
■あなたの職場の感情を測ってみる
「個人の気分」と「組織感情」は相互に影響し合う。
■社員の協力を阻む3つの要因
1 仕事の高度化・専門家
組織がタコツボ化する → 個人に閉じた働き方になる
2 コミュニティの喪失
評判情報が流通しなくなる → 相手のことが見えなくなる
3 長期保障神話の崩壊
将来への期待・保障がなくなる → 今の損得で交換関係になる
■明日からできる!脱・赤点職場術
1 タコツボ化を防ぐ構造づくり
・仕事を公開する
・発言や参加の壁をつくらない
・理念、考え方を共有する
2 評判情報を流通させる仕掛け
・人となりの情報を共有する
・インフォーマル活動を見直す
・共通体験、感情を共有する
3 協力へのインセンティブを生む仕掛け
・協力し合える場をつくる
・自発的協力をマナー化する
・感謝、認知をフィードバック
■うつになって気づく幸福もある
うつの経験者は、一様に「うつになって本当によかった」と語る。
発病によって、それまで無理をしていた自分に気づいたり、家族のありがたさを身にしみて知ったりすることができた、というのだ。
私をうつにした職場―働きすぎの人こそかかりやすい“ビジネス習慣病”に克つ
- 作者: 週刊ダイヤモンド編集部
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2008/11/29
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